損益シミュレーションで用いるナンピンマーチンEAのロジック詳細

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ナンピンマーチンモデル

このサイトでは、複数のナンピンマーチンモデルを用いて、損益シミュレーションを行なっています。この記事では、各モデルのロジックについて詳細を説明します。

モデル名

model001~004、model101~104、・・・、model701~704
以上のようにモデル名を付けています。ある程度共通ロジック部分に合わせてナンバリングしていますが、そこまで深い意味はありません

各モデル共通ロジック部分

以下については、各モデル共通になります。

取引対象

ゴールド(XAU/USD)

ゴールド(XAU/USD)は、価格変動が大きく、ナンピンマーチンにも向いていて、人気です。

FX業者、口座、レバレッジ

XMTrading スタンダード口座レバレッジ1,000倍

XMTradingは、海外FXの代表格です。以前はレバレッジが最大888倍でしたが、今ではレバレッジ1,000倍まで可能になっています。

初期lot

0.01lot

スタンダード口座の0.01lotで損益シミュレーションを行なっていますが、0.02lotにすれば損益や証拠金が2倍になるという見方が可能です。マイクロ口座の0.01lotを想定する場合は、1/100倍で数値を見ることもできます。

エントリータイミング

稼働時間内であればすぐに新規ポジションを取る

エントリータイミングについてはシンプルに設定しています。ここをもう少し工夫すると、危険な時(含み損が大きく膨らみそうな時)はエントリーを避ける、ということが可能になって来るかもしれませんが、まずはシンプルに、ナンピンマーチンロジックが確率的、統計的にどのようなパフォーマンスを上げていくかを検証します。

スプレッドフィルター

スプレッドが0.45以上の場合は取引を行わない

価格が大きく変動している時、取引時間開始直後や取引時間終了直前は、スプレッドが大きくなる傾向がありますが、そのような時は取引を避けるように設定しています。

モデル毎にロジック分岐

以下については、複数のパターンを設定して、モデル毎にロジックを分岐させています。

ナンピン幅

ナンピンマーチンモデルでは、どれくらいの価格幅でナンピンを行なっていくかということを決める必要があります。

A:最低価格変動0.01に対して、価格幅2.00

ゴールド(XAU/USD)について、例えば価格が1724.14の時に最初のbuyポジションを持っていたとして、2.00下がって1722.14になったタイミングで、次のナンピンポジションを取ります。

B:最低価格変動0.01に対して、価格幅1.50

ゴールド(XAU/USD)について、例えば価格が1724.14の時に最初のbuyポジションを持っていたとして、1.50下がって1722.64になったタイミングで、次のナンピンポジションを取ります。
他にもいくつか(いくらでも)パターンは考えられるのですが、ひとまず上記の2パターンで考えて行きます。

マーチン倍率(lotパターン)

ナンピンマーチンモデルでは、次のナンピンをどの程度lotを増やして行なっていくかということを決める必要があります。

A:マーチンゲール法倍率1.5倍

最初のポジションが0.01lotの時、次のナンピンは、0.01の1.5倍である0.02lot(0.01未満四捨五入)になります。

1つ目:0.01lot
2つ目:0.02lot (0.01×1.5)
3つ目:0.03lot (0.02×1.5)
4つ目:0.05lot (0.03×1.5)
5つ目:0.08lot (0.05×1.5)
という形でナンピンをして行きます。

B:ココモ法

最初のポジションが0.01lotの時、次のナンピンも0.01、その次のナンピンは、0.01+0.01=0.02lotと、1つ前のポジションと2つ前のポジションのlotを合計したlotでナンピンを行います。

1つ目:0.01lot
2つ目:0.01lot (0.00+0.01)
3つ目:0.02lot (0.01+0.01)
4つ目:0.03lot (0.01+0.02)
5つ目:0.05lot (0.02+0.03)
という形でナンピンをして行きます。
A.よりもB.ココモ法の方がlotの上がり方が緩やかに見えるので安全に見えがちですが、急速にlotを上げていくパターンの方が平均価格が下がりやすい(sellポジションの場合は上がりやすい)ので、価格が少し戻っただけでも利確しやすくポジションを長く持ち過ぎないため安全という見方もあります。

利確目標

ナンピンマーチンモデルでは、ポジションが含み益になったタイミングで利確しますが、どの程度の値幅で利確するかという点も考慮が必要です。
ゴールド(XAU/USD)ドル建金価格ですので、円建口座で損益や含み損、必要証拠金を見ていく場合、金の価格変動だけでなくUSD/JPYの価格変動等の影響も受けます。
従って、1.00の価格幅で得られる利益日本円)というのもその時の相場で変動します。
ここでは、1.00の価格幅で得られる利益は0.01lot当たり143円という前提を置いて、各種分析を進めていきます。

A:1ポジション当たり143円

例えば、最初のbuyポジションが1796.40だとします。これが1.00上昇して1797.40になったタイミングで利確します。これが1ポジションだけの場合です。
利益目標は、0.01lotで価格幅1.00なので、143円です。
次に、最初のポジションと2つ目のポジションで平均価格1796.400.03lotのbuyポジションを持っていたとします。この場合は、1.00×2×0.01/0.03=0.67上昇して1797.07になったタイミングで利確します。
利益目標は、0.03lotで価格幅0.67なので、286円です。
ポジション数3、lot数0.06の場合は値幅0.50利益目標は、429円、
ポジション数4、lot数0.11であれば値幅0.36利益目標は、572円、
といった形です。
これは、0.01lotで価格幅1.00の利益を143円とすると、1ポジション当たり143円の利益獲得を目指すのと同じ意味になります。ポジション数2であれば246円ポジション数10であれば1,430円が利益目標ということです。

B:0.01lot当たり143円

最初のbuyポジションが1796.40だとすると、1.00上昇して1797.40になったタイミングで利確します。1ポジションだけの場合は、A.と同じになります。
利益目標は、0.01lotで価格幅1.00なので、143円です。
次に、最初のポジションと2つ目のポジションで平均価格1796.400.03lotのbuyポジションを持っていたとします。この場合でも、1.00上昇して1797.40になったタイミングで利確します。
利益目標は、0.03lotで価格幅1.00なので、429円です。
これは、どんなにナンピンを重ねていてもポジションの平均価格に対して1.00の利確幅を目指すということで、1セットの利益率がA.よりも高くなる仕組みです。その分、利確可能なタイミングが遅くなるので、A.よりもポジションが解消しにくい、つまりリスクが高いということになります。

C:1ポジション当たり72円

例えば、最初のbuyポジションが1796.40だとします。これが0.50上昇して1796.90になったタイミングで利確します。これが1ポジションだけの場合です。
利益目標は、0.01lotで価格幅0.50なので、72円です。
これは、1ポジション当たり72円の利益獲得を目指すということで、A.の目標利益を半分にした設定になります。1セット当たりの平均利益は下がりますが、ポジション解消可能性が高まりますので、リターンを少し抑えて、リスクを少し減らすような効果があります。

D:0.01lot当たり72円

最初のbuyポジションが1796.40だとすると、0.50上昇して1796.90になったタイミングで利確します。1ポジションだけの場合は、C.と同じになります。
利益目標は、0.01lotで価格幅1.00なので、72円です。
これは、0.01lot当たり72円の利益獲得を目指すということで、B.の目標利益を半分にした設定になります。A.C.の関係と同様、1セット当たりの平均利益は下がりますが、ポジション解消可能性が高まりますので、リターンを少し抑えて、リスクを少し減らすような効果があります。

稼働時間と強制クローズ有無

ナンピンマーチンモデルは基本的に常にポジションを持ち続けるので、稼働時間を設定しておく必要があります。また、定めた稼働時間終了時に持っているポジションをどうするか強制クローズの有無)も設定しておきます。
ここでの時間表記は、基本的にXMのキプロス時間を採用しています。
ゴールド(XAU/USD)の取引時間は、
キプロス時間では、1:05~23:55(金曜日のみ23:50閉場)です。
日本時間(夏時間)では、7:05~翌日5:55(金曜日のみ翌日5:50)です。
日本時間(冬時間)では、8:05~翌日6:55(金曜日のみ翌日6:50)です。

A:1:05~23:49(23:49時点で持っているポジションを全てクローズ)

取引時間中は常に稼働しますが、1日の終わりにポジションを全てクローズするという設定です。全ての日で、23:49時点でポジションをクローズしてその日の取引を終了します。
1日でその日の損益を確定させ、翌日からまた新たに取引を始める、という1日の区切りがわかりやすい設定になります。ただし、1日の終わりに持っているポジションは含み損状態の可能性が高いので、最後に損失を確定させて1日を終えるケースが多くなります。

B:取引時間帯はフル稼働(翌日にポジションを持ち越す)

取引時間中は常に稼働し、取引終了時点で持っていたポジションを持ち越した状態で次の日の取引開始時間から継続して同ロジックで取引を続けます。
いわゆるフル稼働です。最もシンプルなロジックは、A.よりもこちらかもしれません。週末もポジションを持ち越すので、閉場時間中に何か大きなニュースがあったりすると、窓を大きく空けて取引が開始されるため、ポジション持ち越しリスクというのがあります。

C:2:00~10:00(10:00時点で持っているポジションを全てクローズ)

2:00から取引を開始し、10:00時点で持っているポジションを全てクローズし、その日はそれ以降取引を行いません。
2:00~10:00というのは、日本時間の8:00~16:00(夏時間)、9:00~17:00(冬時間)に対応します。これはいわゆる東京時間帯というもので、価格変動が大きくなりやすいロンドン時間帯やニューヨーク時間帯を避けて取引する、という考え方が背景にあります。

D:2:00~10:00(10:00を過ぎてもクローズするまでナンピンを継続)

2:00から取引を開始し、10:00時点で持っているポジションについてはクローズせずに引き続きナンピンを続け、ロジック通りに全てクローズした後は、その日はそれ以降取引を行いません。
いわゆる東京時間帯を終えて、ロンドン時間帯に突入しますが、その間はナンピンを続けます。概ね2〜3時間でポジションを解消し、ニューヨーク時間帯の頃には取引を終えていることも多くなります。破綻リスクの大きい時間帯は取引を避けるという設定です。

各モデルのロジック一覧

これまで紹介した分岐パターンを以下の通り当てはめてモデルを作成します。
各モデル名をクリックすると、モデル別の詳細記事に飛べます。
model ナンピン幅 マーチン倍率 利確目標 稼働時間
001 A A A A
002 A B A A
003 A B B A
004 A A B A
101 A A A B
102 A B A B
103 A B B B
104 A A B B
201 A A A C
202 A B A C
203 A B B C
204 A A B C
301 A A A D
302 A B A D
303 A B B D
304 A A B D
401 B A C A
402 B B C A
403 B B D A
404 B A D A
501 B A C B
502 B B C B
503 B B D B
504 B A D B
601 B A C C
602 B B C C
603 B B D C
604 B A D C
701 B A C D
702 B B C D
703 B B D D
704 B A D D

ナンピンマーチンEAのモデル設定

なお、提供中のナンピンマーチンEAでは、パラメーター設定で各モデルを設計できる仕様になっています。
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